「失業保険の給付が決まったけど足りないかも…」
「給付期間中にアルバイトってしてもいいのかな?」
「稼ぎすぎたら支給額を減額されるって本当?」
離職で不安な中、失業保険(雇用保険の基本手当)の手続きも終わりほっとひと安心…と思いきや、もらえる金額は働いていたときの半分程度!
就職活動をするにしても毎日面接があるわけでもないですし、意外と空き時間が多いのでアルバイトを検討する人は多いのではないでしょうか。
そこで問題なのが失業保険をもらいながらアルバイトをしてもいいのか?ということです。
本記事では、失業保険の受給期間中にアルバイトができるのか、またその場合の注意点を実際に失業保険を受けた経験よりお話します。
うまくやればお金稼ぎはもちろんスキルアップもできますので、制度をきちんと理解して取り組んでくださいね。
※本記事の内容は、職業訓練の授業をサボってアルバイトをしましょう、ということではなく、あくまで職業訓練の受講中でも追加でお金稼ぎがしたい方、もしくはスキルアップの作業で発生した報酬の合法な受け取り方法を知りたい方向けです。
「失業保険」給付中のアルバイトはいくらまで?減額されない稼ぎ方
記事の信頼性
記事を書いている2020年10月、私は現在進行形で失業保険を受給しています。
また、職業訓練校にも通っており、給付日数の前倒しと延長をしてもらっています。
職業訓練校についてはこちらをご参照ください。
そして、空き時間にはアルバイトや内職で減額されない範囲ギリギリまで稼いでいます。
具体的には11万円くらい。
もちろん稼いだ金額や働いた時間は全て申請しています。
この記事はこんな人にオススメ
失業保険を受給している、もしくは受給予定だけど、金額に不安がありアルバイトを検討している。そこで、受給に影響しないのはいくらまでか、またその際注意点すべきことを知りたい方。
この記事を読むことで、失業保険に関して次のことが理解できます。
- 失業保険の受給に影響しない働き方
- おすすめの稼ぎ方TOP3
- 不正受給にならないための申告方法と注意点
失業保険の受給には「失業」の状態にあることが必要なのですが、「失業」という状態がそもそも分かりづらいです。
これを読むことで「失業」の状態を維持しながらアルバイトなどで稼ぐ方法が理解できます。
それでは、さっそく見ていきましょう!
目次
失業保険をもらいながらアルバイトしてもいいの?

答えはYes.
失業保険をもらいながらアルバイトをしてもなんの問題もありません。
ただ、先ほど述べたように失業保険の受給には失業の状態である必要があります。
注意点としては、就労時間と賃金は必ずハローワークへ申告しなければいけないということです。
申告漏れや不正受給のペナルティーは重く、最悪3倍返しをさせられる可能性もありますので、これだけは忘れないように注意してくださいね。
少し怖くなってしまったかもしれませんが、ルールを守れば不正受給の心配もありません。
以下の3つの条件さえ守れば大丈夫です。
- 就労時間は1日4時間以下、週20時間未満
- 減額対象となる金額以上は稼がない
- 稼働日や金額は必ず申告する
ややこしいと思うかもしれませんが、ひとつずつ確認していきましょう!
待機期間

アルバイトの説明の前に待機期間についてです。
退職理由にかかわらず全ての人が、離職後にハローワークの手続き(離職票の提出と求職の申込み)を行った日より7日間の待機期間があります。
待機期間はあなたが失業保険の受給資格があるかを確認するための期間です。
つまり、失業の状態である必要がありますので、この期間だけは就労をしないでおきましょう。
待機期間中は就労してはいけない、というわけではありませんが、少しでも就労すると待機日数がカウントされず、就労していない日が通算7日になるまでどんどん後ろ倒しになっていきます。
ですので、中途半端に就労するのではなく待機期間中は割り切ってゆっくり過ごしたらいいと思います。
会社都合退職の場合は、この待機期間満了後に支給が開始されます。
一方、自己都合退職の場合は、待機期間満了後に60日の給付制限があります。
失業保険の受給に影響しない働き方

晴れて待機期間が満了し、アルバイトができるようになりました。
そこで注意すべきは就労時間と賃金です。
失業保険をきっちり受け取るために守るべきルールと、実際に私が行っているおすすめの稼ぎ方TOP3をお伝えします。
就労時間は1日4時間以下、週20時間未満

失業保険給付中の就労時間は1日4時間以下、週20時間未満にしてください。
この理由は、週20時間以上の労働は雇用保険に加入する必要があり、雇用保険を2重に入ることができないためです。
雇用保険は払うか支給されるかの一方だけなので、アルバイトでも雇用保険に加入しなおせば現在の支給は停止されます。
ちなみに1日あたり4時間以上の場合は失業の状態ではないとみなされるため、その日数分の支給が先送りになります。
減額対象となる金額以上は稼がない

次に、1日に稼げる賃金についてです。
こちらも当然申告が必要で、また一定額以上稼ぐと支給額が減額されてしまいます。
この一定額というのは人によって違うのですが、大体3000-4000円になります。
ハローワークの職員に相談すれば計算してくれますが、計算式は簡単なので各自数字を変えて計算してみてください。

失業給付の減額計算例(私の場合)
4時間以内のアルバイト・内職をする場合の賃金をXとし、以下をそれぞれ求める。
- 全額支給される賃金
- 支給が減額される賃金
- 年齢:32歳
- 基本手当日額:7,045円
- 前職での賃金日額:12,500円
※離職前6ヶ月のボーナスを除いた賃金を180で割った金額 - 控除額は共通の金額なので1,306円でOK
(1)7,045 +(X − 1,306)= X + 5,739
(2)12,500 × 0.8 = 10,000
- 全額支給される賃金は(1)≦(2)なので、
X + 5,739 ≦ 10,000
X≦10,000-5,739
X≦4,261 - 支給が減額される賃金は(1)>(2)なので、
X + 5,739 > 10,000
X>10,000-5,739
X> 4,261 - おまけ:支給ゼロになる賃金は1日のアルバイト収入>(2)なので、
X > 10,000
よって、私の場合は1日4時間以下で4,261円まで稼ぐことができるということになります。
認定期間は4週間に1度なので、稼働日は28日です。
アルバイトをしなかった場合は、7,045円 × 28日 = 197,260円となります。
一方、アルバイトを週3日した場合は、4,261円 × 3日 × 4週 = 51,132円得られるので、
197,260 + 51,132 = 248,392円になります!
5万円あるのとないのとでは大違いですよね!
おすすめの稼ぎ方TOP3
1日4時間以下、週20時間以内となると条件はかなり絞られるのですが、ここをうまく調整できる稼ぎ方があります。
それは、クラウドソーシングサイトを利用することです。
クラウドソーシングサイトで仕事を受注すれば、当たり前ですがタイムカードではなく成果物が全てですので、就労時間を自分で決められます。
例えば、10時間かかる仕事を毎日2時間ずつ5日で仕上げるなど、週20時間以下というルールさえ守って時間配分を考えればOKです。
また、賃金日額も考慮する必要があります。
先ほど計算した「減額されない金額」を作業日数に掛ければ、いくらの案件をどれくらいの日数で納品すればよいのか計算できます。
例えば10時間かかる案件を15,000円で受けたとします。
納期を5日に設定すれば1日あたりの就労時間は2時間、賃金は3,000円となります。
このように、時給を自分で設定できる働き方をすることで減額されずに稼ぐことができます。
実際に私が使っているクラウドソーシングサイトは、ココナラ 、クラウドワークス、Bizseekです。
ここで自分のスキルを磨きつつお金を稼いでいます。
また、実績を積み重ねることもできるので、ポートフォリオの作成にもなります。
ポートフォリオがあると経験をアピールでき就活も有利に進められるので、隙間時間に少しでも取り組んでみることをおすすめします。
それぞれのクラウドソーシングサイトの特徴とおすすめしたい人をまとめました。
こんな人におすすめ:イラストが描ける、デザインができる方
私がメインで使用しているクラウドソーシングサイトです。
得意を売り買い〜ココナラ♪で有名なココナラは他のクラウドソーシングサイトと異なり、商品・サービスを自分のページに並べておけるので、自分が応募しなくても自分の代わりに24時間営業してくれます。
しっかりプロフィールを作り込めば安定的に集客されます。
こんな人におすすめ:ライティングやアンケートなど数をこなせる人
クラウドソーシングサイトといえばランサーズと並んでクラウドワークスが有名です。
この2サイトはやや単価が下がり気味なので、数をこなせるか、特定の分野の専門家として単価をアップさせるなど工夫が必要です。
私の場合は数をこなすのは苦手なことがわかったので、サイエンスライティングやコピーライティングを勉強して単価を上げています。
こんな人におすすめ:特にスキルがない、もしくはクラウドソーシングサービス初心者
ココナラやクラウドワークスは初心者でも参入できますが、知名度が高いのでプロも多く在籍します。
ですので、ある程度のスキルがないと選ばれづらいです。
その点Bizseekはサービス自体が新しく、競合がまだ少ないので初心者におすすめです。
サイトも見やすく、手数料も業界最安なので、アカウントを作成しておいて損はありません。
私もはじめはBizseekよりはじめました。
不正受給にならないための申告方法と注意点

最後に、不正受給にならないための申告方法と注意点を確認しましょう。
失業保険自体は身近なものですが、不正受給は雇用保険法で厳しく罰せられ、悪質な場合は「詐欺罪」として刑事告訴されることもあります。
不正受給が発覚した場合、当然基本手当の支給は打ち切りとなります。
さらに、これまで受け取った給付金の全額返還と、ペナルティとして不正受給額の約2倍の額以下の金額を納めなければなりません。
つまりこれまで受け取った額の3倍を支払う必要があるのです。
こんな怖いことにならないためにも、失業保険受給中の就労は時間と賃金を管理し、漏れのないように申告することが重要なのです。
稼働日や金額は必ず申告する
失業給付の受給中にアルバイトをする場合には、認定日に提出する失業認定申告書で就労時間と賃金を申告します。
報酬の発生しないボランティア活動や友人の手伝いなども申告する必要がありますので忘れないようにしてください。
まとめ
雇用保険をもらっている最中でもアルバイトが可能ということがわかりました。
その際、おすすめはクラウドソーシングサイトで、自身のスキルやレベルに合わせてぜひ挑戦してみてください。
そして、就労した時間と賃金は漏れのないように申告して、くれぐれも不正受給しないようにしましょうね。